借金地獄に陥ったらどうすればいい!?解決法はあるのか?
『借金地獄』
こちらの記事では、『借金地獄』とはどのような状態を指すのかから始まり、実際に『借金地獄』に陥ってしまった際の解決方法についてご紹介していきます。
借金地獄とはどのような状態か
『借金地獄』というワードだけで、なんとなく恐ろしいイメージは浮かぶけど実際にはどのような状態を、『借金地獄』というのでしょうか。
まずは、 『借金地獄』の概要 からざっくりとご説明していきます。
借金地獄とはズバリ借金返済が不可能になる状態
私たちは、車や家など高額なものを買うときは、ほとんどが ローン での支払いですよね。つまり、ほとんどの大人は 借金をしている ことになります。
しかし、それだけではもちろん『借金地獄』にはなりません。
何故かというと、きちんと返済が 出来ている からです。
収入に応じた支払いができているうちは、それは 計画的な借金 ということになります。
しかし、中には自身の収入よりも支払う金額の方が多くなってしまい、それを返済するために別のところから借金をするという多重債務者になってしまうパターンがあります。これを繰り返していくと、いずれ借金を借りること自体出来なくなってしまい、大元に借金を返す手立てがなくなります。
このように、借金を返済することが 実質不可能 になってしまうことを、『借金地獄』といいます。
借金地獄に陥るパターンは何ですか?
それでは次に、『借金地獄』に陥るパターンについてご説明します。
意外と『借金地獄』に陥るリスクは 日常生活 に潜んでおり、極論を言えば、すべての人が『借金地獄』に陥る可能性があるということです。
主なパターンとして4つ挙げてみました。
「生活費の補填をするため」
まず『借金地獄』に陥るパターン一つ目は、 生活費の補填 をするためです。
主なきっかけとしては、突然の怪我や病気によるものや、勤務先の倒産やリストラなどを原因とする失業や転職による収入減です。
もし怪我や病気が重度だった場合、多額の医療費がのしかかってくるため生活費が足りなくなってしまうケースがあります。その分の生活費の補填をするために、小さな借金をして、それが次第に 大きくなってしまい 『借金地獄』に陥るという流れです。
また、多額の費用がかかる 冠婚葬祭 も、原因になりがちです。
特に葬儀は、突然行う必要性が生じるものなので、貯金がないとなると瞬間的に葬儀費用や生活費の不足が問題になります。仕方なく複数の借り入れ先から借金した結果、返済できなくなってしまい多重債務に陥る、そして『借金地獄』にというような流れです。
「マイホーム購入や奨学金などのための借金から」
マイホームを購入する際の住宅ローンや、奨学金などの借金も多重債務の原因となります。
これらの借金の金利は基本的に低めですが、借入額が大きく返済期間も 10年単位 となるため、トータルでみると利息は高くなります。
住宅ローンは「返済能力がある」と認められた人だけが利用できるため、本来なら返済は可能なはずですが、急な失業などで収入が減ってしまえば返済が滞る可能性が高くなります。
また、奨学金も安定した収入があれば返済可能ですが、就職活動の失敗や会社都合によるボーナスカットなどで十分な収入がなければ、完済は難しくなります。
「クレジットカードのリボ払い」
利用代金の返済が毎月一定額のリボ払いは、一括払いが難しい買い物もしやすいという点が選ばれる理由となっています。
しかし、リボ払いには大きな落とし穴があります。
リボ払いは毎月少額ずつ返済する分、元金の返済が先送りになり、毎月のリボ残高に年利約15%の金利手数料が加算されます。 15%の金利というと、消費者金融から借金をするのと同程度です。
そして、返済が遅れればそこに遅延損害金も加算され、さらに借金がふくらみます。
その結果、元金が減らないまま利息だけ払う状態となり、『借金地獄』に陥るケースが多いのです。
「ギャンブルや浪費による借金」
ギャンブルは中毒性が高く、買った時の快感が忘れられなくなります。その結果、勝つまで多額のお金をつぎ込んでしまうことになります。
浪費に関しても、お金を使うことが快感となり、自分で断ち切るのは困難です。
主に男性は、交際費や車などの趣味、女性は美容やファッションでの浪費といわれています。
また、見栄を張るため、収入と見合わない高価なものをいくつも購入してしまい、それが次第に自分で歯止めが利かなくなり、『借金地獄』へと陥ってしまうのです。
借金地獄から抜け出すためにまずやること
『借金地獄』陥ってしまった場合、もちろん専門家に相談することが一番ですが、まずは自分自身で出来ることをしましょう。
それは、自分自身の現状を知ることと、返済の優先順位をきめることです。
それら二つについてご説明していきます。
自分自身の現状を知る
まず一つ目は、自分の現状を知ることです。
つまり自分は毎月何にお金をどれだけ使っていて、借金はどれくらいで毎月いくら返済しているのか、などです。
自分の現状が曖昧だと、余計不安になってしまいます。まずは紙に以下のようなことを書き出してみましょう。
「自分自身の状況」
「借金について」
毎月の返済額が、収入と照らし合わせてみて今後も安定的に返済していけるかが重要です。
返済の優先順位を決める
『借金地獄』に陥ってしまうと、冷静な判断ができず返済の優先順位を見失いがちです。
どの借金も借金には変わりないので、全て均等に返済していければそれがベストなのですが、そう上手くいかないことはあります。
資金不足で返済に困ったら、最初は返済の優先順位を考え直してた方がおすすめです。
借金の優先順位の決め方として、借金を返済していくのであれば、最初は生活に直結するものから返済していきましょう。
生活に直結する住宅ローンや家賃、光熱費などの公共料金から返済していきましょう。
次に返済すべきは、税金です。
税金を滞納し続けていると、役所の判断ですぐに給料を差し押さえられてしまいます。
このような事態にならないよう、返済が難しいのであれば、まずは役所に連絡して分割納付か、免除のお願いをしましょう。
最後にカード会社の借金です。
カード会社も給料の差し押さえは可能ですが、役所と違い差し押さえまで色々とハードルがあります。
具体的には、債務者の職場を特定し、債務名義を取得するという手続きが必要になります。
職場を特定できなければ、給料の差し押さえはできませんし、債務名義を取得するには裁判所の判決を通す必要があります。
このように、税金と比較しても給料の差し押さえにハードルがあるので、優先順位としては最後になります。
借金地獄から抜け出すには債務整理!
次は、『借金地獄』に陥ってしまった際、それを解決するための方法として、債務整理についてご紹介していきます。
債務整理には、『任意整理』、『個人再生』、『自己破産』とあり、それぞれに最適なケースなどが存在します。
『任意整理』を行う
『任意整理』に最適なケースとしては、借金が200万前後、毎月安定した給料があり、利息さえカットできれば元本を減らしていけるというものです。
任意整理は将来利息や遅延損害金をカットでき、毎月の返済を元本だけに充てることができるようになるため、無理のない返済計画を立てることができます。任意整理は、利息がゼロになるため、返済した分だけ借金は減り、確実に完済に向かうことが出来ます。
また、人に知られずに手続きを進めたい方にも任意整理は適しています。
他の債務整理では官報に債務整理をした事実が掲載されてしまいますが、任意整理は官報に載りません。
なお、債務整理をするとブラックリストに載ることになりカードを利用したり、新たに作ったりすることができなくなります。ブラックリストから情報が削除され再びカードを使うことができるまでの期間は、任意整理で5年、他の債務整理(個人再生・自己破産)では5~10年です。
今後の影響を考えると、ブラックリストに載る期間が短い任意整理は最もリスクの少ない、借金地獄から抜け出せる手続きと言えます。
『個人再生』を行う
個人再生は、借金総額を最大で5分の1(または100万円まで)までカットすることができます。
借金が膨らんでしまい、任意整理で利息をカットするだけでは返済が間に合わない方に最適です。
また、個人再生は住宅ローンを組んでいて、マイホームを失いたくない方にも最適です。個人再生は任意整理と違い、全てのカード会社の借金を対象にしなければなりませんが、住宅ローンだけは特別扱いしてもらえます。
具体的には、住宅ローン特則という制度を利用することで、マイホームを手放さずに済むというわけです。
『自己破産』をする
自己破産は借金を帳消しにできる代わりに持ち家や不動産などの財産を没収されるという手続きです。つまり、借金を財産で相殺するというイメージです。
そのため借金が膨らみ過ぎてしまい、利息をカットし、借金を5分の1に減額するだけは返済が追い付かないような状態の方に適していると言えます。
自己破産は借金がゼロになるので、借金地獄から抜け出すためには、最も強力な方法と言えるでしょう。
「借金地獄」の解決策は必ず存在します
以上、『借金地獄』の概要から、陥ってしまった際の解決法までご説明しました。
もし自分が『借金地獄』に陥ってしまった場合、とても不安に感じるとは思いますが、まずは一度しっかり自分の中で状況を整理して専門家に相談しましょう。 必ず解決策は存在します。
間違っても闇金などには、手を出さないようにしましょう。