自分には過払い金がある？ダイレクトワンの過払い金返還請求

貸金業者の貸付の際に発生する上限金利は利息制限法という法律で決まっていて、借金の額に応じて15～20%となっています。

それに対して、出資法という法律は2010年6月までは年29.2％を上限金利としていました。

その為、多くの貸金業者は、出資法の上限金利29.2%を理由に本来よりも高く取っていました。

出資法の上限金利29.2％まであれば違法ではなかったからです。

この出資法と利息制限法の上限金利の差を「グレーゾーン金利」と呼び、過払い金の正体です。

過払い金請求をする前に、いくつか注意しておかなければならないことがあります。

過払い金の発生条件は、主に以下の2点です。

1.過去に高い金利で取引をしていた

2.時効を迎えていない（完済後10年が経っていない）

過払い金請求権の時効期間は、最終取引日（最後に借入や返済した日）から10年となっています。

返済が完了した日から10年が経過すると過払い金を返してもらうことはできなくなります。

つまり消滅時効が成立するということです。

メリット

過払い金請求のメリットは、過払い金が返還されることです。

例えば払いすぎたお金があったとします。

しかし貸金業者から「過払い金があります」と連絡が来ることはまずありません。

過払い金請求をしなければ本来取り戻せたお金が取り戻せなくなります。

したがって最大のメリットは過払い金が戻ってくることになります。

デメリット

過払い金請求のデメリットはありません。

強いてあげるなら過払い金請求をした貸金業者から借入ができなくなることくらいです。

過払い金請求をしたことで他の貸金業者から基本的に借入できなくなるということはありません。

ブラックリストに載ったりしない？

過払い金請求をすることでブラックリストに載る事が心配な方もいらっしゃるかもしれません。

基本的には過払い金請求をすることでブラックリストに載ることはないです。

しかしご注意頂きたいのが、借金返済中に過払い金請求を行い、発生中の過払い金で借金が完済できない場合には任意整理という手続きを取ったことになり、いわゆるブラックリストになります。

ブラックリストに載ると新規借入れ、クレジットカード発行、ローンを組む事ができなくなります。

ただ、既に借金を完済された方や返済中であっても取り戻したお金で借金がなくなった方はブラックリストには載ることはないのでご安心ください。

借金を完済・返済中に関わらず過払い金が発生しているか確認する方法は、利息制限法に基づいた引き直し計算をする事でわかります。

やり方の手順としては以下の方法です。

1. 請求先の貸金業者から取引履歴を取り寄せる

2. 取引履歴には貸金業者との全ての取引が載っていることを確認

3. この取引履歴を元に利息制限法の上限金利15～20%以上の金利で取引をしていたものを、利息制限法の上限金利15～20%の金利で計算し直す。

4. 支払っていた金額と本来支払うはずだった金額との差が過払いです。

過払い金の借金の完済、返済中に関わらず過払い金が発生していれば、請求をする事ができます。

ただ、同じ貸金業者から何回も借り入れと返済を繰り返していると取引の一連性がかかわるため、引き直し計算は複雑になります。

ダイレクトワンの歴史

ダイレクトワン株式会社は、静岡県掛川市に本社を置くスルガ銀行グループの連結子会社で、キャッシング業者を営んでいます。

元々は「ニコニコクレジット」「アイリス」、ネットキャッシングの「ｅ-NIKO」というブランド名で丸和商事株式会社が事業を行っていました。

現在は2011年に丸和商事が民事再生を行いスルガ銀行が株式を引き継ぎダイレクトワン株式会社へ社名を変更しました。

現在はすべてダイレクトワンで統一されています。

ダイレクトワンの前身の丸和商事とは？

実際にダイレクトワンで過払い金請求を行う方はほとんど、丸和商事の時のニコニコクレジットやアイリス、ｅ-NIKOの過払い金請求を行うことになります。

ニコニコクレジットは審査が甘い事で有名でした。

サービスに目立った特徴はないのですが、他社から多額の借入があっても融資を行っておりました。

金利は高いけど審査がゆるく、大手消費者金融や銀行での借入ができないような方が利用者の大半を占めていたようです。

ダイレクトワンに過払い金請求する方法

過払い金請求は自分でも行うことができ費用はかかりません。

しかし専門家に相談することをおススメします。

なぜかというと、ダイレクトワンの場合は以前の丸和商事が民事再生法の手続きを行っており複雑になっているため、自分で手続きを行うのはオススメしません。

なぜ専門家に相談することはおススメなのか？

まず、過払い金請求を個人で行うには様々な作業を長期間にわたって行います。

しかし、専門家に依頼することで手続きのすべてを代行してもらえます。

原則、依頼した後は連絡を待つだけでお金が戻ってくるというのが依頼する大きなメリットです。

相手の和解案に納得できなければ裁判になりますが、手続きも含め代行してもらうことが可能です。

専門家に相談するにあたっては弁護士と司法書士に分かれます。

弁護士は法律問題への相談を行い、トラブルについて法的なアドバイスをし、代理人として相手方と交渉を行ったりします。

これに対し、司法書士は不動産や会社などの登記を行うことが本来専門です。

弁護士と司法書士の仕事内容には、このように大きな違いがあります。

また債務整理における違いについてご説明します。

弁護士は債務整理の法律相談はもちろん、代理人として貸金業者との交渉や訴訟ができます。

それに対し、司法書士は個別の債権額が140万円以下に限り、法律相談、交渉、訴訟ができるとされています。

いかがだったでしょうか？ここまでダイレクトワンに過払い金請求する方法を説明させていただきました。

まずは自分に過払い金があるか調べてみましょう。

もし自分に過払い金があり、ダイレクトワンに請求する場合は専門家に相談することがオススメです。

過払い金請求を行う際に最も大切なことは、信頼できるかどうかと交渉力があるかです。

信頼でき、交渉力がある場合、司法書士であっても弁護士であっても同じです。請求した過払い金がきちんと手元に戻ってくるかどうか不安を感じるかもしれません。

まずは、十分な事前準備と情報収集を行ない、ご自分の納得がいくかたちで過払い金請求を行なっていきましょう。