性別:男
大学卒業後、金融系のシステムエンジニアとしてIT企業に勤務。2005年にCFP資格を取得。
セミナーや相談会等のファイナンシャルプランニングを開始、2012年にライフプランニングカウンセラーとして独立。
クライアントのキャリアとライフを両立させるべく、ライフプラン・金融・証券・保険・年金・ローン・不動産・相続・税金に関する知識をもとに的確なアドバイスを提案する。
退職しても三井住友銀行カードローンを利用できる?
「どうしてもすぐにお金を用意しなくてはいけない……」
定年して退職後であってもこうした場面に出くわすことがあります。
そんなとき、多くの方がカードローンの利用を検討するようです。
なかでも三井住友銀行カードローンは、銀行系ならではの低金利と、消費者金融系並のスピーディーさで注目を集めています。
しかし、「退職後でも利用可能なんだろうか?」といった疑問がまず浮かんできます。
果たして、三井住友銀行カードローンは退職後でも利用できるのでしょうか?
退職していても三井住友銀行カードローンは契約できるか
三井住友銀行カードローンの申込条件は、「原則安定した収入のある方」となっています。
この安定収入とは職についていて、毎月継続的に入ってくる収入のことです。
退職していると収入がないことになりますので、当然、安定収入もありません。
そのため、三井住友銀行に融資対象として見てもらえないのです。
カードローンの審査には返済能力が最重要になる
三井住友銀行に限らずカードローンは、あなたの返済能力をもっとも重視しています。
返済能力がない人に融資してしまうと、貸したお金が返ってこない可能性があるからです。
そうなってしまうと業者側は損してしまうため、返済能力がない人は融資対象外にしているのです。
収入がないと返済能力がないと判断されますので、審査に通らないんですね。
こうした理由から、残念ですが退職している場合、三井住友銀行カードローンの利用はできません。
年金収入があれば可能な場合も
こうした場合は三井住友銀行カードローンを利用できるのでしょうか。
年金受給者の場合
三井住友銀行カードローンでは年金受給者の借入が可能です。
年金受給者の借入は、総量規制のある消費者金融系なら完全にアウトですが、三井住友銀行カードローンは銀行系なので問題なくお金を借りることができるんですね。
ただし、年齢制限に気をつけなくてはいけません。
三井住友銀行カードローンが融資対象にしているのは、満69歳以下の方です。
それ以上の年齢の方は利用できませんので注意してください。
また、年金受給者の場合、通常よりも審査も厳しくなると予想されます。
収入があるとはいえ、返済能力が高いとは言えないからです。
おなじ理由から、限度額も低めに設定されることが多いです。
生活保護を受けている場合
生活保護を受けている方のカードローンの利用はできません。
そもそも、生活保護は文化的な最低限の生活をするために給付されるお金ですので、カードローンの返済に当てるのは論外です。
「返す当てはあるのだから審査にさえ通ってしまえばなんとかなる」
と、職業を偽って申し込む人が中にはいますが、絶対にしてはいけないことです。
仮に審査に通ったとしても、その事実がケースワーカーに発覚すれば、最悪、生活保護の受給停止になる可能性もあります。
失業保険を受けている場合
失業保険を受けている方も借り入れることはできません。
生活保護を受けている方が借入できないのと同様に、失業保険は再就職のための支援金だからです。
例えば、職業訓練校に通うなど、社会復帰するための支援金なんですね。
そのため、カードローンの返済に使うことはできませんから、新たに借り入れることもできないのです。
三井住友銀行カードローン契約中に退職しても問題なし
「利用できなくなるのでは?」
「契約を解除され、一括返済しろと言われるかも?」
などと不安な方々もいるかと思います。
しかしそのような心配は不要です。
契約中に退職したからといって利用できなくなったり、契約解除され一括返済を求められるようなことはありません。
退職したことは申告しましょう
一般的にどのカードローンの規約にも、
「契約内容に変更が生じた際は申告すること」
と記載があります。
これは三井住友銀行カードローンであっても変わりありません。
そのため、退職したことはきちんと連絡することをおすすめします。
契約後は在籍確認もありませんので、黙っていても分からないものですが、規約には記載されているのですから、申告しておくべきです。
その結果、限度額が減ったり、返済計画が変わったりしてしまうことがありますが、こればかりは仕方ありません。
退職することが分かっているのに申し込むのはアリ?
退職直前のカードローン契約はおすすめしません。
退職が決まっているかどうかは、三井住友銀行には分かりませんので、審査に問題なく通ってしまうこともあるでしょう。
しかし、退職するということは収入を失うということです。
収入がないと返済していくのが苦しくなり、返済のため、借入れを繰り返すという循環に陥ってしまいがちです。
たとえ、年金や生活保護、失業保険などの収入が見込めても同じです。
先にお伝えしたように、生活保護と失業保険を返済に当てるのは論外ですし、年金の場合であっても問題が残ります。
退職する前に申込むということは、その時点での返済能力をもとに融資してもらうことになります。
年金受給者の返済能力を超えた借入れができてしまう可能性がありますので、最悪の場合、返済不能になってしまうこともあるのです。
こうした理由から、退職前の申込はおすすめできないのです。
条件をよく理解して慎重な利用を
唯一、退職後であっても年金受給者であれば借入することができます。
しかし、審査が慎重になる、限度額が少額になることは覚悟しておく必要があります。
無理のないように三井住友銀行カードローンを利用するようにしましょう。